セキュリティと利便性
使いやすさ(利便性)とセキュリティは、日頃の防犯でも相反する課題で、それぞれ目的に合った落としどころが必要です。つまり、使いやすくするとセキュリティが低くなり、セキュリティを高めると使いづらい。では、コンピュータのご利用シーン、特にオンラインストレージではどうでしょうか。
セキュリティ重視のVG-Sync
サービス開始当初から、データの保存領域やデータ転送の通信路の暗号化を実装していたVG-Sync。IPアドレス制限機能も最初から実装。そして、公開鍵認証機能の実装へと進み、基本的にはITプロフェッショナル向けのサービスという側面が強いものでした。オンラインストレージがまだ国内市場に定着していない時期にサービスを開始したということもあり、お客様として定着する企業様が徐々に増える中でも、オンラインストレージについての啓蒙活動は続き、特定の業界にはマッチしない部分もありました。
その間、利便性向上に向けて、自社オリジナルのウェブクライアントのご提供開始、ワンタイムパスワード認証機能の実装を行いました。ウェブクライアントは既存のお客様には大変好評で、デサインカスタマイズ機能でお客様の会社ロゴの設定が可能となり、ファイルダウンロード画面などにそのロゴが表示されることで、ファイルのやりとりをする相手企業様に安心感を与えることもできます。そして当時まだ少なかったワンタイムパスワード認証機能実装のオンラインストレージということで、その機能が利用目的の企業様もありました。
セキュリティを下げず利便性向上が明確なテーマに
そのような中でオンラインストレージ市場は激戦区となりましたが、VG-Syncも世代替わりして、利便性のベースがさらに向上しました(日本語・英語完全切替対応、ウェブクライアントのしくみとレイアウトが完全リニューアル)。ここからは、セキュリティと利便性向上を意識した形での機能実装が行われていきます。ユーザーロック機能(セキュリティ)、パスワード要件チェック機能(利便性)など。
セキュリティと利便性は相反するとは言い切れない場合もある
利便性とは単に使いやすさ(簡単/便利)とだけは捉えず、利用シーンが増えるような機能も利便性と紐付いていると考えます。そこで、クライアント側からのインターフェースとして、WebDAVクライアントを利用可能にしました。また、VG-Syncでは、ユーザのパスワードは管理者ユーザしか変更できないため、ウェブクライアントからは自分のユーザのパスワードを変更可能にしました(管理者負担軽減)。これは、利便性とセキュリティ面両方の一助となっています。また、前述のロゴをクリックすることにより、設定したURLのホームページを開くロゴリンク機能も実装してあります。これは見方によってはVG-Syncのご契約社にとっては対外的な宣伝効果になりうる想定で、他社に自社を知って頂く良い機会にもなり得るので、利便性に紐付いていると考えます。日常的にはセキュリティと利便性は相反することと考えられがちですが、コンピュータの世界ではそれらは紐付いているともいえます。
セキュリティと利便性が紐付いた他のシーン
VG-Syncはセキュリティを重視したオンラインストレージなので、通常運用時でも設定内容によっては申請書のご提出が必要な場合があります。しかし現在では、ウェブクライアント(有効/無効)(安易にウェブクライアントを使わせない(セキュリティ面考慮))やIPアドレス制限設定などはVG-Syncの管理画面で変更できます。今後も機能追加等の際にインターフェース等を変更して、多くのことが管理画面で設定できるようにしていく予定です(利便性向上)。
VG-Syncは今後もさらに良いサービスを目指して進化/研鑽を重ねます。